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沖電気工業株式会社
ソリューション&サービス事業本部
ソフトウェアセンタ 技術第一部 ソフトウェア教育チーム
チームマネージャ 川田信弘氏
沖電気工業株式会社
ソリューション&サービス事業本部
ソフトウェアセンタ 技術第一部 部長 小池宏道氏
株式会社OKIソフトウェア 企画室 奥 秀和氏
沖電気工業株式会社(Oki Electric Industry Co., Ltd.)
もくじ
沖電気工業(OKI)の前身である明工舎は、1881年(明治14年)に創業した日本最初の通信機器メーカーで、アメリカでグラハム・ベルが電話機を発明したわずか5年後に、日本で初めて電話機の開発に挑戦し成功した会社です。
OKIは創業以来の「進取の精神」を脈々と受け継ぎ、その後も情報社会の発展に貢献する商品の開発、提供を続けています。国産初のコアメモリを採用したコンピューターの発売、世界初の紙幣還流型ATMやLEDプリンタの開発、そして国産初のVoIPシステムの市場投入など、常に世の中に先駆けた意欲的な商品を社会に送り出し続けています。
OKIにおけるプロジェクトマネジメント(PM)への取り組みは、2001年頃よりその必要性を認識し、徐々に教育研修を整備してきました。そして2008年まではリスクマネジメントなど技術的な研修3コースを用意して、プロジェクトマネジャーの養成に取り組んでいました。
「3つのコースに分けたことにより、研修が個別になっている点などから、2009年に研修全体の見直しを行い、ゼロベースから検討を始めました。その中で改めてPM研修の必要性が浮かび上がってきたのです」(川田信弘氏/技術第一部 ソフトウェア教育チーム チームマネージャ)
「同じ頃、当社も参加した業界内の検討会で『発注者ビューガイドライン』や『非機能要求グレード』などが作られました。それに伴い、要件定義の重要性も認識され始め、そのための社内研修が必要ではないかという声が上がりました。そして、PM研修と一緒に要件定義研修の導入についても検討することになったのです」(小池宏道氏/技術第一部 部長)
×閉じる「要望に対して、柔軟に提案していただける点を評価しています」と小池宏道氏
改めてPM研修への取り組みを開始したOKIでは、新しい研修の委託先を探していました。そんな時、展示会でPM研修の出展をしていたラーニング・ツリー・インターナショナル株式会社に着目したのです。
「来社していただき、いろいろな説明をお聞きした後で、実施されていた無料セミナーに私と小池、そして同様の課題を抱えていたOKIソフトウェアの奥の3人で参加しました。そこで、実際の研修内容を体感し、こういう研修なら導入の検討を進めようとなりました」(川田氏)
その頃、OKIが想定していた研修導入の要件は次のようなものでした。
「こちらの要望に合うまで、何度も柔軟に提案をしてくださいました。また、講師と直接お会いして課題について話すこともでき、教えるだけの専門ではなくPMの専門家で、経験が大変豊富な方であることもわかりました。これなら導入できると、2010年下期からラーニング・ツリーにPM研修を依頼することにしたのです。また、要件定義研修についても打診したところ、同じ講師で対応できますとの返答でしたので、併せて実施することになりました」(小池氏)
×閉じる「当社の課題に対応しつつも研修の質にこだわった提案がいただけました」と川田信弘氏
こうしてOKIにおける、ラーニング・ツリーによるPM研修と要件定義研修は開始されました。2010年下期は初年度ということもあり、ラーニング・ツリーが設定している3日間コースをOKIの各事業部とOKIソフトウェアに展開し、推薦された約20名が参加して実施。参加者は30代を中心に40代前半までのいわば中堅層が中心でした。
「研修実施前には、参加者の期待値と言いますか、たとえば『誰といつ何をすべきか』『お客様とのコミュニケーションのとり方』など各自の課題を明確にした上で参加してもらいました。研修終了後、参加者にアンケートを取ったところ、研修については有意義であり、全員が『同僚・後輩に勧めたい』と回答する結果となり、導入して良かったと判断しました」(川田氏)
初年度の研修について、参加者からは有意義という評価を受けましたが、研修期間や研修時期など、いくつかの課題が浮かび上がりました。その課題に対し、ラーニング・ツリーは単なる日数変更ではない提案をしました。
「2011年の研修実施にあたっては、研修期間、研修時期について、ラーニング・ツリーにリクエストを出しました。実際にプロジェクトを抱えている参加者が多いことから、研修期間は3日間連続だったものを2日+2日に変更し、時期についても年間を通じて一番参加しやすい時期に設定するなどの工夫を行いました。日程の問題から短縮を検討せざるを得ない部分もありましたが、ラーニング・ツリーからは『これは削りたくないので、多少時間を延長しましょう』など、研修の品質にこだわった提案をしてもらいました」(川田氏)
「要件定義についても、実践ワークショップを追加した上で2日+2日に変更し、講義内容を本当に吸収できているかを確認できるよう進化させました」(小池氏)
×閉じる「フォローアップ研修により、研修参加者の成長を継続してサポートできます」と奥秀和氏(OKIソフトウェア)
さらにもうひとつ、重要な課題がOKIにはありました。それは、それまでの研修は研修終了後、レポート提出などはあっても、研修で身につけた知識を実務で活用するための仕組みがないというものでした。
「この課題に対して、ラーニング・ツリーが提案してくれたのが、『フォローアップ研修』でした。単なる復習の機会ではなく、研修実施の1年後に、研修で得た知識などを実践の場で活かせたかを発表するものです。このフォローアップ研修実施に際して、研修終了後、参加者には上司とともに『アクションプラン』を策定してもらい、1年間そのプランに沿って活動した成果を発表することにしたのです。すると上司も巻き込んだかたちで研修の成果を1年間追い続け、1年後に振り返る仕組みができました。これはPM研修、要件定義研修ともに実施しています。OKIの新しい研修スタイルをラーニング・ツリーが一緒になって作り上げてくれましたね」(川田氏)
「ラーニング・ツリーのフォローアップ研修は、自分だけでなく一緒に研修に参加したメンバーの1年間の活動成果を知ることができます。自身の振り返りに加え、メンバーの経験を吸収しての成長ができるスタイルの研修となりました。さらに参加者が抱えている悩みに対して、実務家の講師による実践的なフィードバックがあることも評価しています」(小池氏)
OKIに対するラーニング・ツリーのPM研修と要件定義研修はその後も毎年実施され、OKIグループ内で実力あるプロジェクトマネジャーの育成を続けています。
「OKIソフトウェアでは初年度はミニマムスタートで、徐々に参加人数を増やしてきました。ところが2013年は事前に参加者の希望を取ったところ、社内の口コミや上司の推薦で80人近くの希望者がおり、今までのペースでは何年もかかってしまうことから、当社からの参加の増枠をお願いしました。打ち合わせた結果、OKIの希望者も多く、この年は年2回実施することになり、その後もPM研修は全体の半分近くの枠をいただいています」(奥 秀和氏/株式会社OKIソフトウェア 企画室)
また、要件定義研修についても新たな要望が上がったことで、システム要件を中心とした要件定義のコースも追加で導入されました。 「OKIグループ内での役割分担、立ち位置の違いにより、エンジニアが求める研修内容に違いが出てきました。実際のシステム開発を行うOKIソフトウェアではユーザ要件をシステム要件に落としこむ研修を必要としていたためです。PM研修とあわせて受講することで、より理解を深めることができています」(奥氏)
「それまでの研修会社では、担当講師が変わることがよくあったのですが、ラーニング・ツリーは優秀な講師を指名できます。当社の実情や課題について回数を重ねるごとに講師に理解を深めていただいているのが、研修の成果を高めている理由のひとつだと思います」(川田氏)
×閉じるPM研修、要件定義研修、システム要件研修を毎年実施しているOKIは、ラーニング・ツリーの研修についてどのようにとらえているのでしょうか。
「カスタマイズした研修の質にこだわった提案をしていただける点を評価しています」(小池氏)
「一年ごとに振り返りを実施していますが、講師の方から、毎回さらに効果的な研修運営について工夫いただいています」(奥氏)
「PM研修を受けた後、要件定義研修へと進む方も多く、ラーニング・ツリーには多くのプロジェクトマネジャーの育成をサポートしていただいています。今後もともにOKIの研修を作り上げていっていただきたいですね」(川田氏)
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